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ユネスコの「世界遺産委員会」が「世界遺産条約」に基づいて決定します。
「世界遺産委員会」は、条約締結国から推薦された世界遺産候補地についてそれぞれ評価調査を行い、その結果をもとに世界遺産への登録を決定します。
世界遺産は、「文化遺産」と「自然遺産」、そしてその両方を兼ね備える「複合遺産」の3つに分類されます。
1)独特の芸術作品、創造的秀作であること
2)長期にわたって、ある文化圏において、建築物、都市計画、景観設計の発展に大きな影響を与えたこと
3)現存する、またはすでに消滅してしまった文明や文化的伝統に関する独特な、あるいはまれな証拠を示していること
4)人類の歴史を物語る建物ないし建築物の集合体、景観のすぐれた見本であること
5)一文化を代表する伝統的集落や土地利用の一例で、とくに歴史の流れによってその存在が危うくなっているもの
6)普遍的な価値をもつ出来事、生きた伝統、思想、信仰、芸術的作品、あるいは文学的作品と直接的に、または実質的な関連をもっているもの(極めて例外的なもの)
 さて、この登録基準に照らし合わせ、善光寺が世界遺産に登録されるためのポイントとは何でしょう。本堂や山門など木造建築としてのすばらしさ、仲見世・宿坊に囲まれた独自の宗教空間というポイントに加え、もう一つ善光寺を世界遺産に登録するための大きなポイントは、「善光寺信仰は日本人のこころの象徴である」という信念体系です。我々日本人の宗教観とは、一言でいえば、「シンクレティズム」(多様信仰)です。日本人は、古くから神と仏を習合させ、宗派を問わず手を合わせてきました。こうした行為の象徴が善光寺です。善光寺はお寺でありますが、宗派がありません。キリスト教徒でも受け入れる寛容さです。お寺が女人禁制だったころから女性を受け入れてきたお寺で、この多種多様性を受け入れる心、そして、日本人の昔からこころに根付いている信仰が、この寺の基盤であり、様々な信徒の人々が多数訪れているということに繋がっているのではないでしょうか。この日本に「お参りにゆく」お寺は、善光寺以外にいったい幾つあるでしょうか。年間に500万人もの方が「おらが善光寺さん」と称して「お参り」に訪れる場所が善光寺です。日本人の宗教観の象徴として善光寺はあり、このことが、善光寺が世界遺産として登録される必要不可欠なポイントであると考えております。
世界遺産条約締結国には「暫定リスト」というものがあります。「暫定リスト」とは、「締結国が5年ないし10年以内に世界遺産リスト登録のために推薦しようとしている候補地のリスト」の事です。
従って、この「暫定リスト」に登録されなければなりません。
「暫定リスト」に登録されると、リストに基づいて文化庁が推薦書を作成し、推薦書は外務省を通じてユネスコに提出されます
「暫定リスト」を作成する関係省庁への働きかけが必要となります。
働きかけとして、以下のような方法が考えられます。
1)関係自治体の担当課や教育委員会等において意見書を作成する。この過程で遺産内容の実態調査などが必要になります。
2)地方議会での議決→国会への答申
3)法的条件整備と申請文化財保護法に基づく国宝・重要文化財・重要伝統的建造物保存地区の指定など。
現在、善光寺一円は、本堂などの境内建物は国宝としての法的保護がありますが、「独自の宗教空間」を構成している宿坊や門前町は法的な保護措置がなく、3)に挙げられている「重要伝統的建造物保存地区(重伝建)」に指定を受ける必要があります。今年は、この指定のための具体的な活動を実施してゆく予定です。
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