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<2006年活動報告>
善光寺の世界遺産登録をすすめる会専門委員懇談会を実施
世界遺産暫定一覧表追加選定提案書の提出を受けて当会の学識経験者によって構成される専門委員の先生方と「善光寺の暫定リスト選定に向けて」懇談を行った。

■東京大学大学院教授 鈴木博之先生
昨年12月14日東京都内のホテルにて、鈴木博之先生をお招きして当会専門委員3先生方、善光寺事務総長と懇談を行った。鈴木先生からは世界遺産登録の近年の動向について登録が多様化、広域化、ネットワーク化していることなどについて触れられた。その上で今回の暫定リストの追加選定について信仰の対象や宗教建築が多いことを挙げられ、特徴として単体から複合化が図られていることを指摘された。善光寺については、他の候補物件と比較検討のなかで独自性や特異性をどのように顕在化するかが重要とし、同席された土本俊和信州大教授からは「宿坊についてもっと言及することで他の候補との特異性を示すことができるものと考えられる」との調査を踏まえた意見も出された。さらに鈴木先生からは「善光寺の特異性のなかに女人往生や庶民信仰も挙げられ、これらについて世界の類例を研究しておく必要がある」との助言を頂いた。
■東京大学生産技術研究所 藤森照信先生
 今年の4月24日善光寺宿坊にて、藤森照信先生をお招きして当会専門委員3先生に加え、提案書作成ワーキンググループおよび長野市教育委員会を交えた座談形式の会合を行った。藤森先生からは「日本の世界遺産登録の第一陣は終わった。第二陣を選定する段階に入った。法隆寺など第一陣の登録は必然性があった。第二陣の選定にあたっては文化庁に文化財保護の領域や概念を拡げたいといった考えがある。よって国宝や重要文化財といった単体から重伝建や景観保全など現状の文化財保護制度以上の取り組みが必要」とし、その点において「善光寺の場合、宿坊を中心とした重伝健選定に向けた調査が進行していることは有利である」として、調査報告について高い関心を示された。その上で宿坊や仲見世、大門などを含めて「善光寺と門前町」をその対象とし、その範囲をどこまでいれるかは慎重に検討してほしいとの助言を頂いた。また比較検討のうえ門前町として参道の長さや軸性、勾配、背後の山並みなど独自性のある部分を強調するように指導されたほか、門前町のような都市形態は日本に多く観られる特徴で世界的にあまり観られないのではないかとの考察を示された。
善光寺門前まち並みフォーラム開催
 今年2月24日、長野市教育委員会主催、すすめる会共催による「善光寺門前まち並みフォーラム」がTOiGO長野市生涯学習センターにて開催された。合わせて善光寺周辺建物調査パネル展も行われ善光寺周辺地区の宿坊の実測調査された成果が公開展示されたフォーラムでは善光寺周辺伝統的建造物群保存予定地区調査委員会の調査報告を中心に長岡造形大学名誉教授宮澤智士および信州大学教授土本俊和先生の講演が行われた。
高野山創造学「第1回世界遺産フォーラムin高野山」に参加
 今年1月26日、地域総合整備財団の助成事業による「世界遺産フォーラム」が和歌山県高野町の高野山大学にて開催され、当会事務局から数名が参加した。このフォーラムでは東洋文化研究家のアレックス・カー氏が「美しき日本」の残像と題して基調講演を行った。また文化審議会世界遺産特別委員会の委員でもあり、世界遺産を審査する国際機関イコモス前副会長、東京大学教授の西村幸夫先生が「世界遺産検証世界遺産の意味と今後の発展の方向」と題して基調講演を行った。さらにパネルディスカッションでは法政大学教授五十嵐敬喜氏をコーディネーターにパネラーとして全国各地の世界遺産に登録をされた地域や世界遺産登録を目指す地域の代表者らが参加し、それぞれの立場から文化遺産を通じた地域づくりの現状などについて意見交換がなされた。フォーラムの参加者は全国の世界遺産運動を進める地域などを中心に450名が参加した。
善光寺の世界遺産登録に向けて 第5回
善光寺とその宿坊群の普遍的価値を
「世界語」で発信しよう

善光寺の世界遺産登録をすすめる会 専門委員 宮澤智士
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